茨城県北の人事部

【3か月で人気商品開発事例も】課題がぼんやりでも大丈夫。共感で関わる副業人材が事業をサポート!

リード

新規事業を立ち上げたいが、右腕や専門人材がいない。販路拡大に取り組みたいが、ノウハウがない。人材採用を強化したいが、どう進めればよいかわからない。

茨城県北地域の中小企業が直面するこうした経営課題に対して、「副業人材との協働」という選択肢があります。大企業などで専門性を培った人材と、プロジェクト単位で協働できる仕組みです。

茨城県北の人事部は、副業人材と地域企業をつなぎ、募集から選考、プロジェクト開始後までも伴走してサポート。具体的にどのような支援を行っているのか、株式会社えぽっく代表取締役 若松佑樹さんに話を伺いました。

 

企業の課題解決をピンポイントで支える人材

ー企業と副業人材との協働は、どのような場面で行われていますか。

若松さん:活用の仕方で大きく3つのパターンがあります。1つ目は、新規事業の立ち上げや商品開発です。2つ目が、販路拡大のための情報発信やECサイトの運用など、売上向上に向けた取り組み。3つ目が、人材採用の方法を考えたり、組織体制を整えるための育成支援といった人材周りの課題です。

いずれの場面でも活用されていますが、商品開発を含め新規事業の分野が最も多い印象です。

ーなぜこうした場面で副業人材が必要になるのでしょうか。

若松さん:共通しているのは、取り組みたい課題はあるものの、社内に専門的な知識や経験を持った人材がいないという状況です。フルタイムで必要というわけではないが、プロジェクト型の業務で外部の専門性を活用したいというニーズがあります。

ーどのような企業に向いていますか。

若松さん:中小企業、特に地方の企業です。先ほどお話しした3つのパターン「新規事業、販路拡大、人材育成」に取り組みたいが、社内に専門人材がいない企業に適しています。

また、経営者の思いや地域への想いに共感してくれる副業人材が多いため、そうした価値を大切にする企業であれば、応募も集まりやすい傾向があります。

 

「共感」から始まる協働を伴走サポート

ーフリーランスへの業務委託とは、どのような違いがあるのでしょうか。

若松さん:副業には様々な形態があります。時間を有効活用して収入を得る働き方もあれば、地域貢献や会社の思いに共感した上で参加される方もいらっしゃいます。

大企業では、例えばマーケティング部署にいても、商品開発の一部分だけに関わり、最終製品がどうなって、どのようなフィードバックがあって改良されていくのか、全体を見ることは難しい場合が多くあります。

一方、中小企業では一人ひとりの役割が大きく、経営者と直接話しながら、企画から最終製品の完成、改善まで、全体を一通り経験できます。こうしたスキルアップの機会や、金銭以外の報酬を求める方が多いことが、私たちが扱う副業人材の特徴です。

通常の業務の受発注だけではなく、想いや共感をベースに取り組んでいます。

ー県北の人事部では、具体的にどのような支援を行っていますか。

若松さん:大きく3つの支援を行っています。

1つ目は募集支援です。「地域課題」と「副業・兼業」人材をつなぐプラットフォーム「Otanomi」に募集記事を掲載するお手伝いをします。

2つ目はマッチングイベントの開催です。これまでの実績として、企業約10社、副業人材60名以上が参加する合同イベントを実施しました。企業が3分間のプレゼンテーションを行い、その後ブレイクアウトルームで交流する形式です。直接対話することで、企業の雰囲気や人材の提案内容を確認できます。

3つ目は伴走支援です。募集記事の作成から、選考方法の相談、マッチング後の定例ミーティングへの同席まで、企業ごとの状況に応じて個別にサポートします。パッケージ化されたサービスではなく、柔軟に対応する支援スタイルです。

 

課題解決の手段を「副業人材と一緒に考える」

ー実際の支援事例を教えてください。

若松さん:障害のある方が働く就労支援施設から、新商品開発の相談がありました。以前ライスバーガーの製造を試みましたが軌道に乗らず、別の商品に挑戦したい。そこで副業人材を活用することにしました。

ーどのように進めたのでしょうか。

若松さん:まず、「商品開発をしたい」という課題で募集をかけました。最初は「商品開発経験のある人」を必須条件にしていましたが、応募がなかなか来ませんでした。そこで途中から必須条件を緩和して、「希望条件」に変更しました。その結果、応募が増え、2ヶ月間の募集で8名から応募がありました。

ーその中から、どのように人材を選定したのですか。

若松さん:応募者の中に、レトルトカレーの専門店を経営している方がいました。その方から「レトルトカレーを作りましょう」という具体的な商品提案をいただいたのです。

カレーは国民食で、子どもからお年寄りまで幅広く受け入れられる。様々な食材とのコラボレーションもしやすい。その施設では米も生産しているため、セット販売も可能になる。市場性、コラボレーションの可能性、保存技術といった、専門家ならではの視点からの提案でした。

経営者がその提案に強く共感し、マッチングが成立しました。

ーどのぐらいの期間で商品化できたのでしょうか。

若松さん:3ヶ月で商品化しました。茨城国体に合わせて作る必要があったため、短期間での開発となりましたが、地元の農家さんにも協力いただいてニンニクスプラウトを使用したレトルトカレーが完成しました。

発売から6年以上経ちますが、ふるさと納税の返礼品や道の駅などで販売し、最近でもテレビの情報番組に取り上げられるなど、人気商品となっています。

この事例のポイントは、最初から「カレーを作る」と決まっていたわけではないということです。課題を提示して募集し、専門家から提案を受けて方向性が決まりました。こうした柔軟なマッチングができることが、副業人材との協働の利点だと考えています。

課題が明確でなくても、まずはご相談ください。一緒に整理しながら進めていきます。

ーほかにも、どのような活用事例がありますか。

若松さん:製造業の企業が、副業人材と共に宇宙ビジネスに参入した事例があります。かなり難しい市場ですが、国内だけでなく海外プロジェクトとの協業などグローバルな展開に広がっています。木工製品を製造している企業では、デザインの相談から始まりましたが、ブランディングの専門家とマッチングしました。デザインだけでなく、インナーブランディングから取り組み、会社の思いや商品のストーリーを言語化し、それを消費者にどう伝えるかまで、社内の意識づくりから始めた例もあります。

ECサイトの運用やSNSでの情報発信など、販路拡大の分野でも活用されています。活用方法は、企業の課題や目標によって多岐にわたります。

 

募集課題はざっくりでもOK

ー実際に副業人材と協働する場合、どのような流れになりますか。

若松さん:まず、企業から「こういうことで困っている」という相談をいただきます。それをもとに、募集記事を一緒に作成します。

課題がざっくりしていても問題ありません。「これで困っています」という程度の内容で募集し、それに対して副業人材の方から「自分はこれが得意なので、こういうことができます」という提案が来る形式です。

まずは応募者と提案内容を見ていただいた後、協働に向けたやり取りを始めてください。


ー選考はどのように進めるのでしょうか。

若松さん:選考方法は企業によって異なりますが、応募書類である程度絞り込み、2、3名と面接するケースが多いです。

人材採用の経験が少ない企業も多いため、企業の課題や組織文化に合った人材かどうか、客観的な視点からアドバイスを行っています。選考の進め方で迷われた場合は、壁打ち相手のような形で相談に応じています。

ーマッチング後は、どのようなサポートがありますか。

若松さん:副業人材を受け入れた企業の定例ミーティングに同席することもあります。特に最初の1ヶ月は、企業側と副業人材の間で、ゴールや進捗のイメージがずれやすい時期です。バックグラウンドが異なるため、それを可視化して認識を合わせるサポートを行います。

地域の情報を提供したり、企業と人材の間で言いづらいことを代弁したりと、細かなサポートも実施しています。

ー費用はどのぐらいかかりますか。

若松さん:副業人材への報酬は、プロジェクトの内容によって変わりますが、月3万円程度から設定することが多くなっています。農業や飲食店では、現物支給にすることもあります。プロジェクト単位で必要な期間だけ専門性を持つ人材と協働できる点が特徴です。

 

じっくり腰を据えることが成功のカギ

ー課題が曖昧でも相談できますか。

若松さん:問題ありません。むしろ、課題を整理できているのであれば、すでに解決策も見えているはずです。ざっくりとした相談で構いませんので、一緒に整理していきましょう。

ー募集をかけても応募が来ないのではないかと、焦ってしまうこともありそうですね。

若松さん:応募がゼロというケースはほぼありません。まず試していただくことをお勧めします。募集条件は途中で調整することも可能です。必須条件を希望条件に変更したことで応募が増えた事例もあります。条件を緩和することで、基本的には良い方向に進むことが多いです。実際に成果を出す方は、スキル以上に相性が重要だったりしますから。

ーマッチングに時間がかかることはありますか。

若松さん:1か月程度でマッチングすることが多いですが、時間がかかる場合もあります。内容を見直しながら、納得するまで募集を続ける方が、良い結果につながります。

マッチングはすべてのケースがうまくいくわけではありません。企業と人材の相性、コミュニケーション、目標の共有など、様々な要素が関係します。だからこそ、最初の選考や目標設定を丁寧に行い、伴走支援を通じて調整していくことが重要です。

 

まずは「ゆるいパス」をください。しっかり伴走させていただきます

ーどのように相談すればよいですか。

若松さん:茨城県北の人事部に、まずはご連絡ください。課題がざっくりしていても全く問題ありません。「こういうことで困っている」「こういうことをやりたい」という程度で十分です。

そこから一緒に、副業人材との協働が適しているかどうか、どのような募集にするか、考えていきましょう。

専門性を持った人材と地域企業をつなぐ。そのサポートを、県北の人事部は全力で行っています。まずはお気軽にご相談ください。

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